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母親殺人未遂「観察日記」まで作った女子高生の素顔


 劇物タリウムを母親(47)に投与し、殺人未遂容疑で逮捕された静岡県伊豆の国市の県立高校1年の女子生徒(16)。ネット上の日記「ブログ」に男性の名前を使い、母親が衰弱していく様子を冷静に記録していたほか、1960年代に英国で「毒殺魔」として知られたグレアム・ヤングに強い関心を寄せていたという。幼いころから毒物に魅せられ、ついには母親を毒殺してしまったヤングと自分を心の中で重ねあわせていたのだろうか。


 静岡県警の調べでは、ブログは6月下旬から10月中旬まで続いていた。そのなかで“観察日記”が始まったのは8月中旬。「実験01日目」として劇物を投与したハムスターの観察経過を書き始めた。また、8月19日には「昨日から母の具合が悪いです。全身に発疹が起こり…」との記述が。


 さらに9月12日に「2、3日前から脚の不調を訴えていたけど、ついに殆ど動けなくなってしまいました」とあり、10月2日には母親が入院したことが記入されていた。


 自室からは、切断されたネコの頭部やウサギやハトをばらばらに切断して標本状にしたものが発見されており、動物を“実験材料”にしていたようだ。


 このほか、自室からはグレアム・ヤングに関する本や写真もみつかった。ヤングは日ごろから周囲の人間にひそかに毒を盛って実験を重ねた末、14歳のときにそりの合わなかった継母を毒殺した人物。逮捕後、一度は社会復帰するが、再び会社の同僚らを毒殺し、1990年に刑務所の中で自殺とみられる死を遂げた。


 女子生徒はブログでヤングを「尊敬する人」としており、捜査関係者も「劇物を人体実験した点やその様子を記録していた点、母親の入院直後に劇物を飲んで自殺を図った点など、ヤングを参考にしたと思われる」と話している。