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女子生徒、時に冗舌 捜査員を「おまえ」

 静岡県伊豆の国市の県立高校1年の女子生徒(16)が、母親(47)に劇物タリウムを飲ませた殺人未遂容疑事件は、生徒の逮捕から7日で1週間がたった。県警の取り調べに対し、生徒は落ち着きを見せているが、事件の話題になると黙ったり、捜査員を「おまえ」と呼ぶなど、荒っぽい言葉遣いになることもあるという。
 取り調べでは、生徒は当初、突然泣いたり笑ったりして精神的に不安定だったが、捜査員が雑談を重ね、信頼関係を築いてきた。捜査員と元素名を当てるクイズをするなど、興味のあることには冗舌になるというが、容疑については否認している。
 県警は生徒がパソコンでつけていた日記に注目しており、この日記を中心に動機の解明を急いでいる。自らを「僕」と記した日記には、中学校時代の友人について、「彼等は何時も僕をからかっていました。今度は僕が猫の役をやる、君は鼠(ねずみ)をやってくれ」などと、いじめとその仕返しのような記述があることが分かった。しかし、これまでの調べでは、生徒が友人とトラブルを抱えていたなどの話は周囲からは出ていないという。
 一方、生徒の部屋からタリウム以外の複数の薬品が見つかり、近くの薬局から「ビス」と呼ばれる劇物500グラムを購入したことや、インターネットで硫酸を買っていたことも分かった。
(11月8日 3時7分)