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捜査員に「おまえ」女子高生を精神鑑定

 母親(47)にタリウムを飲ませたとして、殺人未遂の疑いで逮捕された静岡の県立高1年の少女(16)について精神鑑定をする方針が13日までに固まった。


 静岡県警三島署は少女の精神鑑定をする方針を決め、拘置期限の21日までに裁判所に鑑定留置の請求をする。少女は容疑を否認。取り調べ中に自分の名前を呼ばれると「誰? そんな人は知らない」などと答えたり、突然声を荒らげたりすることがあるという。県警などは、刑事責任能力の有無などについて詳しく調べる必要があると判断した。


 捜査当局によると、少女は「好きな動物は?」との捜査員の問いに「ヘビ。黒く丸い目とピンクの舌がかわいい」。「どうして化学が好きなの」と尋ねると「新しいことを生み出すから」と答えるという。化学や数学など関心のある話題には冗舌だ。薬局で購入したタリウムについても「お守りとして持っていた」と供述。直径約2センチ、高さ約15センチのガラス製の瓶に入れて持ち歩いていたことを明かした。


 だが、核心を突く質問には手の甲で顔をなで、ネコのようなしぐさをしてはぐらかすという。捜査員に「おまえ」と食ってかかることもあった。逮捕から2週間を迎えるが、殺意を抱くほどの事情も浮かび上がらず、真相は見えないまま。県警は意識不明となっている母親のつめや頭髪の鑑定を専門家に依頼。タリウムをのまされた時期や期間などの絞り込みを進めている。
2005/11/14/09:04